近年社会経済活動が高度化し、紙の用途が多様化したことにより、紙の需要は急速に伸びています。紙の原料はすべてパルプ用材、つまり木材です。そのため紙を無駄に使用すると、木材、森林資源、緑を失う流れになります。反面紙をリサイクルできれば、ひいては貴重な森林資源を守ることにつながります。古紙回収を無料で行い、再び利用できる紙に生まれ変わらせる事業は、持続可能な社会を実現する一助となっています。国際連合が2015年に掲げたSDGsは、持続可能な社会実現のための目標ですが、こちらの達成にもつながる重要な取り組みです。 古紙のリサイクルをわかりやすく説明すると、古紙を回収し、加工して繰り返し使うことによって、原料のパルプ用材を使って新たに紙を作る必要性がなくなるので、伐採される森林資源も併せて減少します。同時に、古紙をリサイクルすればゴミとしての古紙の量を減らすことが可能で、処分時に有害物質が発生するリスクも抑えられ、二重の意味で環境保全に寄与できます。 こうした工程は個人で行うことは難しく、業者に依頼することが一般的です。そこで活用したいのが、古紙回収を無料で行っている業者です。家庭や企業で出た古紙を引き取った後、リサイクルを行ってくれるため、わざわざ処分したりどこかに持参したりする必要がなく便利です。お金を使うことなく環境保全に寄与できるので、環境問題に関心がある方などにもおすすめできるサービスです。 古紙回収を無料で行ってもらう際に気をつけたいのが、古紙を種類ごとにきちんと分けておくことです。古紙は品質などに応じてリサイクルされる製品が異なります。新聞紙は主にコピー用紙にリサイクルされ、雑誌は菓子箱やダンボールなどに再利用されます。すべてを一つにまとめておくと、回収先で分別する手間がかかってしまうので、事前にきちんと分けてスムーズにリサイクルできるように努める必要があります。においのついた古紙や感熱紙など、古紙としてリサイクルできない紙も中にはあります。不明な点や疑問点は担当者に事前に相談するなどして、きちんとした形で回収してもらえるよう、準備をしておきましょう。 業者は引き取り対象地域を設定している場合があります。古紙回収を無料で行ってもらいたい際にはよく調べておき、自分の住まいなどが対象地域が確認しましょう。対象外でも引き取ってくれる場合もあるので、一度相談してみるのもおすすめです。